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 Hugo Meyer Aristoscop Casket lens No.1267

     (広角から望遠まで前後3種類ずつのレンズを組み合わせ万能さを示す極初期の傑作レンズ))
 

レンズデータ
Lens Data

製造年
レンズ構成

レンズの組み合わせによるバリエーション
 @(前群)1番+(後群)1番
 A(前群)2番+(後群)2番
 B(前群)3番+(後群)3番
 C(前群)1番+(後群)2番
 D
(前群)2番+(後群)3番
 E(後群)1番のみ
 F(後群)2番のみ
 G(後群)3番
のみ
1800年代末か?
不明


@Rapid, Portrait - unt Gruppen Aristoscop 27cm f5.5
AUniversal Aristoscop 21cm f7.4
BWeitwinkel Aristoscop 15cm f15
CCombination der Linsen 24cm
DCombination der Linsen 18cm
ELandschaftslinse 54cm
FLandschaftslinse 42cm
GLandschaftslinse 30cm

レンズ構成図 N.A.
 レンズ画像  
レンズ情報
残念ながら、このレンズに関する情報はほとんどありません。
Vade MecumのHugo Meyer Rapid Group Aristoskopの項目に、3種類x2の6つのレンズの組み合わせで、1/4プレート、1/2プレート、8/10サイズ用の
Casketセットが作られたとの記述があります。

このセットは奇跡的にレンズ6種類、フィルター3種類、ケース、解説書、までそろった完全品で、解説書記載の写真そのままの状態です。

製造番号1267と極めて初期のレンズで、筆記体の文字の美しさは特筆すべきものがあります。

先日アップした製造番号3501のレンズとは文字の記述の仕方の大きな違いがあり、このレンズにはドイツ語特有のウムラウトの2つの点はありません。
Goerlitzはoの後にeが加えられる形であり、解説書の記載がAristoskopではなく、Aristoscopとなっていることと合わせて考えると、ドイツ国外での
使用が前提であった可能性も考えられます。


 Photos with Aristoscop Casket Lens
 
2015

組み合わせバリエーション
 @(前群)1番+(後群)1番
 
前群、後群ともに1番のレンズを組み合わせ27cmと最も焦点距離が長いセットです。
左が開放で、右は口径の1/2くらい絞り込んでいます。
開放の作例は、なぜか中央部に帯が出てしまいました。

画像を見て特徴的なのは、その被写体をシャープに写し出す能力と、背景のボケの
素直さです。この傾向は右の絞った画像でも変わりません。
この組み合わせは8/10用とVade Mecumに書かれているようですが、そうであれば、
レンズのイメージサークルはさらに大きく、この6x12cmの画像ではその中央部だけを
使用しておりますので、この素直な画像が得られたのかもしれませんので、よりイメージ
サークルの小さい他の組み合わせを見てみたいと思いますに
2015

組み合わせバリエーション
 A(前群)2番+(後群)2番
 
この組み合わせはVade Mecumで1/2プレート用とされているセットですが、画像の端正さは
上記と変化ありません。
むしろ、驚くほどに似ている感覚で、前後ともまったく別のレンズに入れ替えていることを忘れて
しまうくらいです。背景のボケも素直で、2線ボケ傾向も見られません。
2015

組み合わせバリエーション
 B(前群)3番+(後群)3番
 
3番同士の組み合わせです。
かなり広角っぽい画像になり、上記の2つの組み合わせに比べると、その印象の違いが強く
感じられます。
こちらは1/4プレート用とも記載されていますが、6x12cmでもまったく周辺への影響は認め
られませんでした。
左の画像は開放です。絞った画像は取り忘れました。
2015

組み合わせバリエーション
 @(前群)1番+(後群)1番

  近接描写
 
1番同士の組み合わせで、スピグラの蛇腹を伸ばしてクローズアップしてみました。
ボケが非常になだらかで素直ですね。2線ボケどころか、明暗の偏りのようなものも
見られません。

このCASKETレンズの実力にはかなり驚きました。